柑橘類と聞いて思いつくのはみかんやレモンだと思います。その柑橘類がかかる病気の一つとしてカンキツグリーニング病というものがあります。熱帯、亜熱帯地域における柑橘類の重要病害で、細菌の感染によって発症する病気です。感染すると葉が黄色くなり果実に色がつかず緑のままになります。ミカンキジラミによる媒介や接ぎ木で感染が広がります。
Candidatus Liberibacter asiaticus (Ca. L. asiaticus)
カンキツグリーニング病 (Citrus greening disease; Citrus Huanglongbing; HLB) はカンキツ葉の篩部に局在する細菌様微生物 Candidatus Liberibacter subspieces によって引き起こされるアジア、アフリカ、アメリカの熱帯、亜熱帯地 域におけるカンキツ類の重要病害であり、罹病樹では葉の黄化、落葉、果実の着色不良等の病徴が現れ、最終的に 枯死に至ります。カンキツグリーニング病は接木の他ミカンキジラミ (Diaphorina citri) の媒介による拡大が深刻化しております。有効な抵抗性品種および治療方法が開発されていないカンキツグリーニング病はきわめて深刻な病害とされ、日本の他、アメリカ、ブラジル、アフリカ、東南アジアにおいても農業生産上大きな問題とされています。植物防疫法により指定区域からのカンキツ類の苗木の持ち出しが禁止されています。
罹病樹から健全樹への感染拡大を防止するためには罹病樹の早期発見、除去が不可欠となりますが、カンキツグリーニング病の病徴は要素欠乏症と類似しており、目視観察による判定が困難とされています。Ca. L. asiaticus の人工培地による培養が現時点で確立されておらず、有効な血清や抗体が存在しないため、PCR法やLAMP法による核酸増幅検査が行われています。
罹病したカンキツでは葉が黄化、奇形・小型化し、果実が黄色くならない。
ミカンキジラミ(媒介虫)
検査キット
Candidatus Liberibacter Detection Kit
本キットは、LAMP法を利用してカンキツグリーニング病の病原細菌様微生物Candidatus Liberibacter asiaticus (Ca. L. asiaticus) を検出するキットです。Ca. L. asiaticusゲノムDNAの一部を増幅し、増幅の有無からCa. L. asiaticusの存在を判定します。検出に必要な操作は、キットに添付のHLB抽出液を用いて検体から抽出したDNAを検査溶液に添加し、65°Cに1時間保温するのみであり、きわめて簡便です。
抽出から検出までを備えたキット
DNA簡易抽出試薬を含むため、一連の操作を行うことができます。
シンプルな使用方法
サンプルを検査溶液に添加して65°Cで1時間保温するだけで検査できます。
きわめて高感度な検査
微量なDNAサンプルからも正確に判定できます。
明確な判定方法
判定は蛍光の発色を採用していますので、簡単に陰性、陽性を判別できます。
検査環境の汚染リスクを低減
電気泳動などの操作による汚染の心配がありません。
品 名 | Code No. | 包装単位 | 価 格 |
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カンキツグリーニング病診断キット | NE0031 | 48テスト用 | 42,200円 |
カンキツグリーニング病診断キット | NE0033 | 192テスト用 | 138,800円 |
製造元:(株)ニッポンジーン |
販売サイト:e Genome Order 表示価格は希望納入価格 (税別) です。